永久歯の生え変わりの順番と注意点
滋賀県草津市の歯医者、Sono Dental Clinicおとな&こども歯科、院長の越後です。
今回は、「永久歯の生え変わりの順番と注意点」についてお話をしていきます。
結論:永久歯の生え変わりにはおおよその順番と時期がありますが、個人差も大きいため「標準的な目安」と「お子さんの成長の個性」の両方を理解することが大切です。また、生え変わり時期はむし歯や歯並びのトラブルが起こりやすいため、定期的な歯科チェックが将来の健康なお口を守るカギになります。
目次
- 永久歯とは?役割と特徴
- 永久歯の生え変わりの標準的な順番
- 生え変わり時期の年齢別ポイント
- 生え変わりでよくあるトラブル
- ご家庭でできる予防とケア
- 歯科医院でのチェックポイント
- まとめ
1. 永久歯とは?役割と特徴
永久歯は、一生使うことを前提に作られた「大人の歯」です。乳歯が約20本に対して、永久歯は親知らずを含めると最大32本になります。
永久歯の特徴として、
- エナメル質が厚く硬い
- 根の長さが乳歯より長い
- 一度失うと自然には再生しない
という点が挙げられます。
そのため、生えたての永久歯は見た目が立派でも、実は表面が未成熟で酸に弱く、虫歯になりやすい時期が続きます。
2. 永久歯の生え変わりの標準的な順番
以下は平均的な萌出(生えてくる)順です。個人差はありますが、参考になります。
- 6歳前後
- 第一大臼歯(6歳臼歯)
- 下の中切歯
※6歳臼歯は乳歯の奥に生えてくるため、気づかれにくく虫歯リスクが高いです
- 7〜8歳
- 8〜9歳
- 9〜10歳
- 10〜12歳
- 11〜12歳
- 12〜13歳
- 17〜21歳以降
3. 生え変わり時期の年齢別ポイント
低学年(6〜8歳)
- 最初の永久歯である6歳臼歯は磨き残しが多く、むし歯の温床になりやすい
- 前歯の隙間は正常な成長の証
中学年前半(9〜10歳)
- 奥歯の入れ替わりが始まり、噛み合わせが変化
- 顎の成長に差が出始める
中学年後半〜高学年(10〜12歳)
4. 生え変わりでよくあるトラブル
- スペース不足による歯並び不良
顎が小さいと永久歯が並びきれず、ガタガタに。
- 萌出位置異常
永久歯が乳歯の後ろから出てくる「二重歯列」は前歯でよく見られます。
- 乳歯の晩期残存
永久歯があるのに乳歯が抜けず、位置がずれることがあります。
- 虫歯
生えたての歯は表面が柔らかく、初期むし歯になりやすい。
5. ご家庭でできる予防とケア
- 仕上げ磨きの継続:特に奥歯の溝は丁寧に
- フロスの活用:歯と歯の間の虫歯予防に必須
- 食生活の見直し:間食の回数・砂糖量を減らす
- 姿勢・呼吸の観察:口呼吸や猫背は歯並びにも影響
6. 歯科医院でのチェックポイント
- 歯の生える順序と左右差の確認
- 顎の成長バランス測定
- シーラントによる溝の虫歯予防処置
- 必要に応じた矯正相談
7. まとめ
永久歯の生え変わりは、ただの「歯の交換」ではなく、お子さんの将来の口の健康を左右する大事な時期です。
標準的な順番を知ることで異常を早期発見でき、適切なケアと歯科医院での定期チェックが一生ものの健康な歯を守ります。
ポイント
- 順番と時期はあくまで目安
- 生えたての永久歯はむし歯になりやすい
- 顎の成長や歯並びの異常は早期対応が有効
Sono Dental Clinicでは、お子さん一人ひとりの成長に合わせた予防・矯正相談を行っています。気になることがあればお気軽にご相談ください。