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噛み合わせと姿勢・肩こりの意外な関係

滋賀県草津市の歯医者、Sono Dental Clinicおとな&こども歯科、院長の越後です。
今回は、「噛み合わせと姿勢・肩こりの意外な関係」についてお話をしていきます。

結論

「噛み合わせが悪いから肩こりになる」とは一概には言えません。しかし、噛み合わせや食いしばり、お口の筋肉の使い方が、首や肩の筋肉に負担をかけ、症状に影響しているケースはあります。

肩こりや首の疲れは、デスクワークやスマートフォンの使用、運動不足など、さまざまな原因が重なって起こります。その中の一つとして、お口の状態が関係していることもあるのです。

「肩こりがなかなか改善しない」「朝起きると顎が疲れている」「食いしばりを指摘されたことがある」という方は、一度噛み合わせやお口の状態を確認してみることをおすすめします。

今回は、噛み合わせと姿勢、肩こりの関係について、歯科医師の視点からわかりやすくご紹介します。


目次

  • 噛み合わせと全身は本当に関係がある?
  • 肩こりと噛み合わせが関係すると言われる理由
  • 食いしばり・歯ぎしりが体に与える影響
  • 姿勢が悪いと噛み合わせにも影響する?
  • こんな症状がある方は要注意
  • 今日からできるセルフケア
  • 歯科医院でできるチェックと治療
  • まとめ

噛み合わせと全身は本当に関係がある?

「歯の噛み合わせが悪いと肩こりになりますか?」

診療中によくいただく質問の一つです。

結論からお伝えすると、現在の研究では噛み合わせだけが肩こりや姿勢の原因であるとは証明されていません。

しかし、お口の周りには、

  • 咬む筋肉
  • 顎を動かす筋肉
  • 首の筋肉
  • 肩の筋肉

が連携して働いています。

そのため、噛み合わせの違和感や食いしばりによって顎の筋肉が過剰に緊張すると、その影響が首や肩周辺の筋肉へ波及することがあります。

つまり、「噛み合わせが唯一の原因」ではなく、「複数ある原因の一つになっている可能性がある」と考えられています。


肩こりと噛み合わせが関係すると言われる理由

私たちは食事をする時だけでなく、無意識にも上下の歯を接触させてしまうことがあります。

本来、リラックスしている時は上下の歯は接触しておらず、2〜3mmほど隙間があるのが正常な状態です。

しかし、

  • パソコン作業
  • 集中している時
  • 車の運転
  • 家事
  • スマートフォン操作

などでは、知らないうちに歯を食いしばっている方が少なくありません。

この状態が続くと、咬む筋肉だけでなく、頭や首を支える筋肉にも負担がかかり、肩や首の疲れを感じやすくなることがあります。

「夕方になると肩が重い」「仕事が終わると顎まで疲れる」という方は、無意識の歯の接触が関係しているかもしれません。


食いしばり・歯ぎしりが体に与える影響

噛み合わせ以上に注目したいのが、「食いしばり」と「歯ぎしり」です。

睡眠中の歯ぎしりは、自分では気付きにくい習慣ですが、歯や顎に非常に強い力が加わります。

その影響として、

  • 顎が疲れる
  • 顎関節が痛い
  • 歯がすり減る
  • 詰め物が欠ける
  • 歯にひびが入る
  • 朝起きるとこめかみが重い

などの症状が現れることがあります。

また、日中の食いしばりも、肩や首の筋肉を緊張させる一因になることがあります。

ストレスが多い方や集中する時間が長い方は、無意識に力が入りやすいため注意が必要です。


姿勢が悪いと噛み合わせにも影響する?

実は、姿勢がお口に影響することもあります。

例えば、スマートフォンを見る時間が長くなると、頭が前に出た「ストレートネック」に近い姿勢になりやすくなります。

頭は体重の約10%ほどの重さがあるため、前に傾くほど首や肩への負担が大きくなります。

さらに、頭の位置が変わることで、

  • 顎の位置
  • 舌の位置
  • 飲み込み方
  • お口の開閉

にも影響が出ることがあります。

つまり、

「噛み合わせが姿勢に影響する」

だけではなく、

「姿勢が噛み合わせや顎の動きに影響する」

という双方向の関係があると考えられています。


こんな症状がある方は要注意

次のような症状がある方は、一度歯科医院で相談してみることをおすすめします。

  • 朝起きると顎がだるい
  • 歯ぎしりを指摘されたことがある
  • 頬の内側によく歯型がつく
  • 舌に歯型がついている
  • 詰め物が何度も外れる
  • 歯が欠けやすい
  • 顎を開けると音が鳴る
  • 原因不明の肩や首の疲れが続いている

もちろん、肩こりには整形外科的な疾患や内科的な病気が隠れていることもあります。

そのため、症状が強い場合は医科での診察も大切です。

歯科では、お口の状態から考えられる原因がないかを確認する役割があります。


今日からできるセルフケア

肩や顎への負担を減らすためには、毎日の生活習慣を見直すことも大切です。

おすすめのポイントは次の通りです。

歯を離すことを意識する

普段、上下の歯が触れていないか確認してみましょう。

「唇は閉じる、歯は離す」が基本です。

デスクワーク中は付箋やスマートフォンのアラームを活用し、「歯を離そう」と意識するだけでも改善につながることがあります。

姿勢を整える

長時間同じ姿勢を続けず、1時間に1回程度は立ち上がって体を動かしましょう。

パソコンの画面を目線の高さに近づけるだけでも、首への負担を軽減できます。

ストレスをため込まない

食いしばりはストレスと深く関係していることがあります。

十分な睡眠や適度な運動、リラックスできる時間を持つことも、お口の健康につながります。


歯科医院でできるチェックと治療

歯科医院では、

  • 噛み合わせの確認
  • 歯のすり減り
  • 食いしばりの跡
  • 顎関節の状態
  • 詰め物や被せ物の確認

などを総合的に診査します。

必要に応じて、ナイトガード(マウスピース)を作製し、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりによる歯への負担を軽減することもあります。

ただし、マウスピースは肩こりを直接治すための治療ではありません。

目的は、歯や顎を守り、お口への負担を減らすことです。

症状の原因を正しく見極め、一人ひとりに合った対応を行うことが大切です。


まとめ

肩こりや姿勢の悪さは、一つの原因だけで起こるものではありません。

デスクワークや運動不足、ストレス、生活習慣など、さまざまな要素が関係しています。

その中の一つとして、噛み合わせや食いしばり、歯ぎしりがお口や顎の筋肉に負担をかけ、首や肩の不快感につながっている場合があります。

「肩こりがなかなか改善しない」「顎が疲れやすい」「歯ぎしりをしていると言われたことがある」という方は、一度お口の状態をチェックしてみませんか。

Sono Dental Clinicおとな&こども歯科では、虫歯や歯周病の治療だけでなく、噛み合わせや食いしばり、顎関節の状態についても丁寧に診査・ご相談を行っています。

お口の健康は、毎日の快適な生活にもつながります。気になる症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。