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むし歯になりやすいおやつ・なりにくいおやつ

滋賀県草津市の歯医者、Sono dental Clinicおとな&こども歯科、院長の越後です。 今回は、「むし歯になりやすいおやつ・なりにくいおやつ」についてお話をしていきます。

【結論】 むし歯になりやすいおやつは、砂糖を多く含み、歯にくっつきやすく、口の中に長く残るものです。一方、むし歯になりにくいおやつは、糖分が少なく、すぐに流されやすいものや、むしろ唾液の分泌を促し、お口の中をきれいに保つ助けになるものです。


【目次】

 1. むし歯の原因とは?

 2. むし歯になりやすいおやつの特徴と具体例

 3. むし歯になりにくいおやつの特徴と具体例

 4. 子どものおやつで特に注意すべきポイント

 5. おやつの与え方とタイミングの工夫

 6. よくある誤解:〇〇は意外と危険!?

 7. プレオルソやマウスピース矯正との関連性

 8. まとめ


  1. むし歯の原因とは?

 むし歯は「細菌」「糖分」「時間」「歯の質」の4つの要素が重なることで発生します。特に、食べ物に含まれる糖が口の中の細菌によって分解され、酸が作られます。その酸が歯の表面を溶かすことで虫歯が始まります。むし歯のリスクを下げるためには、糖分をコントロールし、口内環境を整えることが不可欠です。

  1. むし歯になりやすいおやつの特徴と具体例

むし歯になりやすいおやつには、以下のような特徴があります: 砂糖を多く含む、歯にくっつきやすい、長時間口の中にとどまる、酸性が強い

具体例:キャラメル、グミ、飴 、スナック菓子(とくに甘じょっぱいもの)、クッキー、ケーキ、菓子パン 、フルーツジュースやスポーツドリンクなど

これらは、口の中のpHを下げ、酸性環境が長時間続くため、歯のエナメル質が溶けやすくなります。

  1. 虫歯になりにくいおやつの特徴と具体例

 一方で、虫歯になりにくいおやつには以下のような特徴があります: 糖分が少ない、口の中に残りにくい、唾液の分泌を促す

具体例:チーズ、ナッツ、ヨーグルト(無糖)、おにぎり、干し芋(砂糖不使用)、キシリトールガム 、生野菜(スティックきゅうり・にんじんなど)

これらは口腔内のpHバランスを保ち、むし歯のリスクを抑える効果があります。

  1. 子どものおやつで特に注意すべきポイント

 お子さまのおやつ選びで気をつけるべきは、単に「甘くないか」だけではありません。頻繁にだらだら食べること、食後にすぐ歯を磨かないこと、寝る前のおやつにも注意しましょう

とくに、乳歯は永久歯よりもむし歯になりやすく、進行も早いので注意が必要です。むし歯になりにくい習慣づくりのためにも、時間と内容を親子で一緒に決めることが重要です。

5. おやつの与え方とタイミングの工夫

  決まった時間に与える(だらだら食べを防止)、食後に与えることで唾液が多く分泌される、お水やお茶と一緒に摂る、食後には歯磨き or うがいを習慣化

甘いおやつを完全に禁止するのではなく、メリハリをつけて賢く付き合うことが、長続きするむし歯予防に繋がります。

6 .よくある誤解:〇〇は意外と危険!?

 「果物はヘルシーだから大丈夫」──これは半分正解で、半分間違いです。 例えば、バナナや干しぶどうなどは自然の糖分を多く含み、粘性が高いため、意外とむし歯リスクが高いのです。また、乳酸菌飲料やフルーツ味のヨーグルトも糖分が多いため、注意が必要です。

7.プレオルソやマウスピース矯正との関連性

 小児矯正においても、おやつの内容は口腔内の環境維持に大きく影響します。 プレオルソやマウスピース矯正中は、装置に食べ物が付着しやすくなるため、粘着性の高いおやつや甘い飲み物は避けましょう。治療中は特に衛生管理が重要になりますので、おやつ選びにはより注意が必要です。

8.まとめ

むし歯になりやすいおやつと、なりにくいおやつの違いは、糖分・粘着性・時間・pHといった要素で決まります。子どものむし歯予防や、小児矯正中の衛生管理にも大きく関わるテーマです。

日常的に食べるおやつを見直すことで、歯医者に頼らない“予防歯科”の第一歩を踏み出せます。

健康なお口の未来のために、「なにを食べるか」「どう食べるか」を一緒に考えていきましょう。